メノポーズ相談室
ご相談:更年期の耳鳴り
イソフラボンのサプリメントで改善されますか?
(長崎県在住 N・Sさん 54歳)

更年期症状の耳鳴りは、
エストロゲン不足による自律神経の失調が原因と考えられます。
つまり、エストロゲンが急激に減少すると、エストロゲンの分泌をコントロールする
脳の部位・視床下部が混乱を起こし、自律神経にまで影響を及ぼすのです。
そのため、さまざまな症状が起きるのが更年期症状で、
耳鳴りもそのひとつです。
ですから、更年期症状によるめまい・耳鳴りは、
植物性エストロゲンとも呼ばれるイソフラボンのサプリメントで
改善が期待できます。
サプリメントは薬ではなく食品ですので、
すぐに効果が現れるわけではありませんが、
おだやかに少しずつ症状をやわらげてくれると思います。
ただ、めまい・耳鳴りのお悩みでサプリメントをご利用される際は、
あらかじめ専門医にご相談されることをおすすめします。
お答えいただくのはこちらのドクターです。
潘 偉軍(Weijun Pan パン・ウェイジュン)
Dr.潘は、ハーバード大学で3年間、アグリコン型イソフラボンの
研究に携わっていた、イソフラボンのスペシャリスト!
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1984年 上海市第二医科大学医学部卒業
上海市第二医科大学付属端金医院で臨床外科医を勤めた後、来日
1993~1999年 順天堂大学医学部
2001~2004年 ハーバード大学医学部BIDMC客員研究員
1999年~2007年11月 ニチモウ㈱研究開発室主任研究員
2007年11月~現在 ニチモウバイオティックス㈱主任研究員
ご相談:頭皮のプツプツ
最近では頭皮にプツプツができてしまい、困っています。
(岡山県在住 K・Sさん)

頭皮はもっとも皮脂の分泌が多い部位で、
皮脂は男性ホルモンによって分泌が促進されます。
女性ホルモンが減少する更年期では、
女性にもともとある男性ホルモンが優位となり、皮脂分泌が多くなるために
顔や頭皮などに「大人ニキビ」ができることがあります。
ご相談者は、こういった原因で頭皮の皮脂が多くなり、
毛穴がふさがってしまっているのではないでしょうか。
また、洗髪時のすすぎ不足による「成分残り」も頭皮トラブルの原因として考えれます。
対策ですが、シャンプーをよく泡立てて、
頭皮をしっかりと洗い、洗い流しをいつもの2倍くらい丁寧に行ってみてください。
そして、乾燥も皮脂の分泌を促しますので、
シャンプー後は、頭皮用のローションを利用することもおすすめです。
女性ホルモンの不足を穏やかにカバーするサプリメントもいいでしょう。
改善されない場合は、一度皮膚科にご相談ください。
ご相談:コレステロールと中性脂肪
高くなってしまいました。治療は必要ですか?
(兵庫県在住 J・Sさん 49歳)

エストロゲンはコレステロール値や血中の中性脂肪を
正常にコントロールする働きがあるため、エストロゲンが急激に減少する
更年期以降にはコレステロール値や中性脂肪値があがりやすいものです。
数値にもよりますが、この2つの値とともに血圧なども
高くなった場合は、ぜひかかりつけの医師にご相談を。
一方で、数値が高いといってもそれほどでない場合は、
信頼できる健康食品などで様子をみてもいいでしょう。
たとえば近年では、イソフラボンの一種である「ダイゼイン」という成分が
肥満対策に有効であることが分かっています。
質のいいイソフラボンのサプリメントなら、約70%がダイゼインです。
更年期に役立つサプリメントが同時に肥満対策になるというわけです。
もちろん、カロリーコントロールと適切な運動も忘れずに。
ご相談:ダイエット
なかなか大変なので良いアドバイスをお願いします。
(静岡県在住 H・Sさん 51歳)

ダイエットで一番ポイントとなるのは、基礎代謝です。
基礎代謝は、呼吸や体温調整など生命を維持するために消費されるエネルギーで、
眠っている間でも消費されています。
基礎代謝が上がると、運動をしていないときでも消費エネルギー量が増えるので
太りにくい体になります。
そして、基礎代謝は消費される全エネルギーの約70%を占めています。
運動で消費するエネルギーが20~30%なので、
基礎代謝がいかに消費エネルギーが大きいかわかりますね。
しかしながら、基礎代謝は、10代をピークに年齢とともに少しずつ減り、
40代を過ぎると急激に低下します。
そのため、だんだんとやせにくい体になってしまうのです。
基礎代謝を維持するためには、筋肉を衰えさせないように鍛えることが大切です。
筋肉量も、基礎代謝と同じように、40代以降は、年0.5%ずつ減少していきます。
食事をコントロールすることも大切ですが、
同時に筋肉をつける運動を取り入れて代謝をあげることが
ダイエットのポイントとなります。
腹筋や水中エクササイズなどご自身が好きな運動を取り入れて、
筋力アップをぜひ意識してみてください。
ご相談:めまいになったときの対処法
(大阪府在住 Y・Cさん 54歳)

めまいが起こったときは、しばらくしゃがんでじっとしていましょう。
横になれるなら横になるようにします。
無理に動こうとすると、どこかにぶつかったり、
段をふみはずしたりすることもあり危険です。
また、頭を動かすことでめまいを強くすることがあるので、
症状が続いている間は頭をできるだけ動かなさないようにしましょう。
立ちくらみをよく起こす人は、朝起きるときも、静かに状態を起こすようにする、
イスから立ちあがるときも動作はゆっくりなど、
普段から急に頭の位置を変えないように心がけて。
自分や周囲がぐるぐる回っているように感じるめまいは、
メニエール病など耳の病気が原因となっているものが多いと考えられます。
また、ぐるぐる、ふわふわ、どちらのめまいにも脳の病気が原因となっておこるものがあります。
少し休んで治るようなめまいは、あまり心配のないものがほとんどですが、
めまいや耳鳴りを繰り返し起こし、
手足のしびれなどの症状もあるなら、まず耳鼻科や脳神経科を受診しましょう。