第13回 いつも自然体"クミコ"からの応援レター「ココロの窓を開けたなら」

新連載いつも自然体

第13回 「ちょっと遅れた新年のご挨拶」(2011.1.15)

あけましておめでとうございます。
と、いうご挨拶も、一月もすでに半分過ぎてしまっていまして。
どうかお許しください。

ということで。

昨年は、幸せなことに「紅白歌合戦」に初出場できました。
歌い手という職業では、やはり名誉なことです。
子供の頃、わくわくしながら見ていた、その舞台に自分が立てるのですから。

とはいえ、実際、その場に立つまではボンヤリしていました。
どこか「他人事」のようなところもあって。
もちろん緊張はしています。
でも、「紅白」の大きさを、実感する所まではいたっていませんでした。

ところが、大晦日当日。
まずNHKホールの舞台裏にある「神棚」、ここに全員集まります。
局のスタッフ、そして、司会者のかたがた。
それぞれが、一枝の榊を手に拝礼します。
深々とコウベを垂れる、その姿に、シンとします。

あ、「紅白」って「神事」に近い。
「紅白」って「伝統」 なんだ。
改まった緊張が、背中を走ります。

連綿と繋がる「伝統」の中に、加わる、加われる。
これは光栄で、覚悟のいることです。
たかが歌さ、とうそぶいてみても、たった一曲。
それを、きちんと唄う。

私の場合は、特に「きちんと唄って届ける」ということが
ミッションのようでした。
「INORI〜祈り〜」、この曲を支える、多くの魂たちの
叫びを、皆さんに伝 えなければならない。
私の歌であって、私の歌ではない、そんな感じです。

本番前では、ですから、ものすごく緊張しました。
大丈夫、大丈夫とわが身に言い聞かせていても、
やはり、緊張します。
ところが、手はいっこうに震えません。
これまで、過度の緊張では、必ず手が震えていました 。
不思議だなあ。
でも安心しました。きっと大丈夫。

そんなわけで、無事終了いた しました。
今年もまた、こちらでエッセイを綴ってまいります。
どうかよろしくお付き合いくださいませ。

そして、この毎日の寒さ、くれぐれもご自愛を。

クミコさんPROFILE

1954年9月26日 茨城県水戸市生まれ。早稲田大学卒後、’78年、「世界歌謡祭」に日本代表の一人として参加。’82年 シャンソンの老舗・銀座「銀巴里」のオーディションに合格し、プロとしての活動をスタートする。’99年 作詞家・松本隆氏に見いだされる。‘02年 アルバム「愛の讃歌」に収録した「わが麗しき恋物語」が、“聴くものすべてが涙する歌”として大きな反響を呼び、シャンソンでは異例の大ヒットとなり一躍脚光を浴びる。’07年 デビュー25周年を迎え、中島みゆき書き下ろしの新曲「十年」を収録したアルバムをリリース。翌年、アルバム「友よ!」を発表し、話題に。‘09年、三木たかし氏の遺作である「届かなかったラヴレター」をリリース。そして、今年2月9、10日には、井上芳雄さん徳光和夫さん上柳昌彦さんと共に、シリーズ35万部突破の実話集「届かなかったラヴレター」を朗読と名曲で綴るハートフルコンサートを実施。また、「届かなかったラヴレター」を含む新作ミニアルバムをリリース。2月24日にはNEWシングル「INORI 〜祈り〜」をリリースし、USEN総合リクエストチャート1位になるなど快進中。

*その他クミコさんの詳しい情報は 「クミコ オフィシャルサイト」まで http://www.puerta-ds.com/kumiko/index.html

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