第28回 いつも自然体"クミコ"からの応援レター「ココロの窓を開けたなら」

新連載いつも自然体

第28回 「再生ピアノのコンサート」(2011.9.15)

大震災から半年がたちました。
その9月11日には、コンサートをしようと決めていました。
それも再生ピアノでのコンサートです。

6月にうかがった石巻で、ツイッターというツールにメッセージが入りました。
「津波で流された泥だらけのピアノの再生に人生を賭ける老社長がいます。
ぜひ会ってください」
まだまだデコボコとした石巻の中心地、そこにその楽器屋さんはありました。

社長さんはその時81才。120才まで生きて30台全部再生します。
泥に負けて人生を終わりたくない。
その言葉に思わず私が口にしたのが「一台再生したら唄いに来ます」
これが「約束」になりました。

その「約束」の日が9月11日なのです。
ですから主役はこの再生ピアノ。
コンサート会場の湊小学校体育館にはたくさんの方がいらっしゃいました。
(ここは避難所でもあります)
たまたま訪れた石巻で被災した私と、この再生ピアノと。
不思議なご縁から始まったコンサートです。

出演いただいた石巻のシャンソン愛好会、そして石巻女子高の皆さんとの合唱は
これからも続く再生への道への力強い一歩を、思わせてくれました。
そうだ、一歩ずつ、小さくても一歩ずつ。

まだまだ長い道のりです。
でも、歩いていけばいつかたどり着ける。
ピアノだって泥から再生して美しい音色を奏でるのですから。

クミコさんPROFILE

1954年9月26日 茨城県水戸市生まれ。早稲田大学卒後、’78年、「世界歌謡祭」に日本代表の一人として参加。’82年 シャンソンの老舗・銀座「銀巴里」のオーディションに合格し、プロとしての活動をスタートする。’99年 作詞家・松本隆氏に見いだされる。‘02年 アルバム「愛の讃歌」に収録した「わが麗しき恋物語」が、“聴くものすべてが涙する歌”として大きな反響を呼び、シャンソンでは異例の大ヒットとなり一躍脚光を浴びる。’07年 デビュー25周年を迎え、中島みゆき書き下ろしの新曲「十年」を収録したアルバムをリリース。翌年、アルバム「友よ!」を発表し、話題に。‘09年、三木たかし氏の遺作である「届かなかったラヴレター」をリリース。そして、今年2月9、10日には、井上芳雄さん徳光和夫さん上柳昌彦さんと共に、シリーズ35万部突破の実話集「届かなかったラヴレター」を朗読と名曲で綴るハートフルコンサートを実施。また、「届かなかったラヴレター」を含む新作ミニアルバムをリリース。2月24日にはNEWシングル「INORI 〜祈り〜」をリリースし、USEN総合リクエストチャート1位になるなど快進中。

*その他クミコさんの詳しい情報は 「クミコ オフィシャルサイト」まで http://www.puerta-ds.com/kumiko/index.html

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